「フォロワーがぜんぜん増えない。」「いいねの数で自分の価値を決められている気がする。」SNSの数字が気になってコスプレを楽しめなくなっていませんか?コスプレを始めたてのころってどうしてあんなに楽しかったんだろう。今回は、コスプレ歴10年。関西でだれよりもコスプレを楽しんでいるコスプレイヤーの西妻さんに『コスプレ本来のたのしさ』を聞いてみました。
こんにちは。コスコミュ!編集部の華乃(かの)です。
コスプレをしていて、「いいねの数が気になって楽しめなくなった」
「始めたての頃はほんとうに楽しかった。あの頃に戻りたい。」と思ったことはありませんか。
かくいう私も、今年でコスプレ歴は7年目。
SNSに自分の最高の一枚を投稿する。
ぜんぜんつかない【いいね】
「わたしって誰にも需要がないんだ…」なんてなんのためにコスプレをしているのかわからなくなることもあります。
気が付けばいつからかいいねの数ばかり気にして、コスプレを楽しめなくなっている自分がいました。
コスプレが本当に楽しかったはじめたての頃。
最近は、あの頃みたいに戻れたら・・・なんて思うんです。
この記事は、「いいねの数が気になってしまう」「コスプレをもういちど純粋に楽しみたい」と思うコスプレイヤーさんにこそ読んでほしい記事です。
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今回は関西でだれよりもコスプレを楽しんでいるコスプレイヤー。
西妻さんにお話を聞かせていただきました。
西妻さんの話を通して、
『コスプレ本来のたのしみ方』を思い出していきましょう。
(撮影者:AK)
西妻さん。関西を中心に活動している男性コスプレイヤー。コスプレイヤー歴は10年。
ジャンプ作品、乙女ゲーム、アクション系作品など幅広いジャンルで活動中。
2020年、今年にコスプレイヤー・オブ・ザ・イヤーのチェリーサイド(男性による男装部門)でグランプリを獲得。
コスプレ歴問わず、初心者さん、歴の長い方、カメラマンさんも含めみんなで楽しめるのがコスプレと考えている。
西妻さんがいつも発信している言葉。
「俺は、コスプレ仲間をSNSの数字で見ることは絶対にしない。
コスプレは性別、年代問わずコスプレイヤーみんなでたのしめる趣味だから。」
人との繋がりを大切に、ひとりのキャラクターになることを純粋に楽しむ西妻さん。
今回は、関西でだれよりもコスプレをたのしむコスプレイヤーの西妻さんにオンラインでインタビューをさせて頂きました。
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「西妻さん、本日はよろしくおねがいします!」
「こちらこそ、よろしくおねがいします!」
本日は西妻さんがコスプレをはじめたきっかけのキャラクター、作品は『銀魂(ぎんたま)』より『坂田銀時(さかたぎんとき)』の姿でインタビューに答えてくれました。
〈テレビ東京公式サイト より〉
「SNSの数字がその人のすべてではない。」
西妻さんの『数字ではない、コスプレのたのしみかた』に迫り(せまり)ます。
コスプレをはじめたきっかけ
西妻さんのコスプレをはじめたきっかけはなんだったのでしょうか。
「西妻さんがコスプレをはじめたきっかけってなんですか?」
「僕が大学生の時の文化祭でもともと『銀さんに雰囲気似てるよね』といわれてやってみようとノリでやったのがきっかけです。
最初にやったときがノーメイクだったんです。
ノーメイクでウィッグネットも被らずに、銀さんのボッサボサのウィッグだけをかぶってまさに着ただけレイヤーさんといわれる状態でした。
いま思うとえげつないやつでしたね(笑)」
「友人の『あのキャラに似てるよね』の一言からコスプレイヤーとしてデビューされたんですね。
はじめてウィッグを被って、衣装を着てみてどうでしたか?」
「キャラクターのウィッグをかぶって衣装を着て歩くっていうのが、めちゃくちゃテンションあがりましたね。
『あ、オレ銀さんなってる!』って。
コスプレ姿で人前に出たのがはじめてだったので、『銀さんおる!』って言われたらオレ銀さんなんや!と思って嬉しくて手降ったりなんかして(笑)
【憧れのキャラクターになりきってるって感覚】が最初の楽しさの扉でした。」
「【憧れのキャラクターになりきってる感覚】。
それがコスプレイヤーのたのしさの原点だった気がします。」
西妻さんのコスプレをはじめたきっかけを伺った段階で、既にコスプレイヤーのたのしさの
原点が見えた気がします。
SNSの数字ばかりを気にしていると、併せの時間や撮影の時間ですら「この写真でRT100いくかな?」「いいね押されそうな写真は撮れたかな」と誰かに評価されるためにはどうすればいいのかを考えてしまいます。
そうなってしまうと、感じられるたのしさは少なくなってしまう。
コスプレをはじめたての頃があんなに楽しかったのは【誰かに評価されること】なんて考えず、その【キャラクターになりきっている感覚】を最大限に楽しめていたからかもしれません。
コスプレイヤーになってよかったこと
西妻さんは、どんな時に「コスプレイヤーになってよかった」と感じるのでしょうか。
「コスプレイヤーになってよかったな、と思うことはありますか?」
「よかったなと思うことは、2つあります。
ひとつは、自分の好きなキャラになりきれるのがめっちゃ楽しいんです!
推しキャラや憧れのキャラクターに【一瞬の時間でもなりきれている感覚】ってかえがたい快感がありますので、そこの楽しさですね。
ふたつめは、これ僕がいつも重要にお話させていただいている部分なんですけど、
【出会えなかったはずの人に出会える】ことです。
コスプレイヤーをしてなかったら出会えなかった人ってめちゃくちゃおるんですよ。
自分の知らないことをたくさん知っている人、いろんな職業の方、
絶対にかかわる事のなかった人たちと関わることによって人生の世界観が広がるんです!
コスプレって年齢とか性別も関係ないので『好きなものを好き』と言って老若男女だれもが楽しめる。仲良くなれる。
例を挙げると、60代のカメラマンのおっちゃんと20代の女の子がため口でわいわい騒いでる姿もそうですし、10代の男の子と30代の女性がめちゃくちゃ友達とか。
そういう絶対にかかわる事のなかった人たちがなかよくできるっていうのが僕にとっても本当にたのしい。」
「なるほど!
例えば…絵師さんと出会ってイラストについて聞いてみることができたり、普段は話せる機会のない職業の方のお話を聞ける機会があったりと
【出会えなかったはずのだれか】に出会えるたのしみ。
本当にあると思います。」
「そうですね。
結局は、人とつながることの楽しさだと思います。
そこには縦のつながりはなくて、横の繋がりが永遠と繋がっていく趣味がコスプレだと思っています。
仕事の愚痴も言えれば、同じ業種の人と仕事について話せたりとか、そんな仲間と出会えるのも楽しみだと思います。」
人とのつながりを純粋にたのしむ
いいねの数より、どれだけ仲間と楽しめるか。
「わたし、コスプレを純粋に楽しむってことを忘れていました。
TwitterやInstagram、いまだったらTiktokも!
SNSが普及しはじめてからコスプレイヤーにとって『いいねの数が!』って世界がはじまったと思うのですけれど、
意識がそっちにいっちゃうと、人との繋がりをたのしむってよりかは【どれだけいいねが付くかっていう頭】に無意識になっちゃってる自分もいたりとかで・・・
コスプレを通してだれかと出会えること、だれかといっしょにコスプレを楽しむということの大切さを思い出しました。」
「そうですね。
いいねとかフォローの反応数がもらえる楽しみっていうのもあると思います。
僕自身もそれがひとつの楽しみだとも思ってますし。
でも、そこだけに頭がいってしまうと心からコスプレをたのしめないと思うんです。
数字だけで人を見るって、僕はぜったいにしたくなくて。
友達が多ければ多いほど反応の数もおおくなっていくものと思っています。
ウィッグや衣装やメイクだったり、コスプレイヤーとしてのスキルアップも真面目にやっていればクオリティもあがっていくし、
コスプレ仲間と楽しい時間をすごしながら、スキルアップも頑張る。
そうやって、自分が楽しみながら活動することでいいねは自然と増えていくものだと思います。」
「いいねは【コスプレをたのしんでいるオマケ】と思うのがいいかもしれないですね。」
「そうですね。おまけって考えとった方が気持ちも楽やと思います。」
「そう思うことができれば、もう一度コスプレをこころから楽しめそうです。
あ!そう思うと、コスプレをはじめたての頃のほうが楽しかったのは【いいねの数を気にしていなかったから】な気がします。」
「コスプレはじめたてのほうが楽しかったのは確実にそれですね(笑)」
「僕もおなじ悩みもってた時期があるんですよ。
でも、この答えにいきついてからすごい楽ですね。」
「わたし、いま悟りを開けた気持ちです。」
「よかったです!(笑)
いいねはあくまでコスプレをたのしんでいるオマケ。
これわかってたらこれからもっとコスプレが楽しくなりますよ。」
そうお話ししてくれた西妻さんの周りには、素敵なコスプレイヤー仲間、応援してくれているファンのみなさん、素敵な方たちがいつもいます。
西妻さんがツイートして話しかけると、反応を返してくれる。
西妻さんのコスプレをたのしみにしてくれている誰かがいつもいる。
そんな素敵な輪の中でコスプレをたのしむ西妻さんは本当に活き活きして、楽しそうでした
最後に
いいねやフォロワー数。
数字だけを見てコスプレをしていると、知らないうちに心がギスギスした気持ちになってしまう。
「最近、コスプレがたのしくない」
そう感じる時は、SNSの数字だけを見てしまっているのかもしれません。
だいすきなキャラクターになって、作品の世界観を楽しむ。
コスプレを通して人との出会いやつながりを楽しむ。
きっと、これがコスプレイヤーの楽しさの原点。
始めたての頃に最大限感じることができていた、コスプレのたのしさです。
コスプレをしていて、心が疲れた時はどうかこのコスプレのたのしさの原点を思い出してみてください。
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西妻さん、本日はありがとうございました!